もみの木は放射線の影響を受けやすい

2015年9月1日 17:53

maia 曰く、 放射線医学総合研究所が、福島第一原発近傍の帰還困難区域内でモミの木の形態変化を調査したところ、モミの木は放射線の影響を受けやすいということがわかったという(放射線医学総合研究所の発表毎日新聞)。

 調査では、空間線量率に依存して木の主幹欠損に起因した二股様の分枝が認められたという。主幹欠損は放射線以外の環境要因や物理的傷害(食害)などでも発生しうるが、一般的にモミを含む針葉樹は放射線感受性が高い事が分かっている。また、環境省が実施している野生動植物調査で約80種を調べた結果、モミ以外で異常は見られなかったという。

 欠損の頻度は2011年よりも2012年、さらに2013年にピークになっているが、主幹になる基(原基)が発生してから伸長するまで時間がかかるということらしい。今後、実際にモミが受けた放射線量を正確に見積もったり、実験施設内で放射線照射実験を行うという。

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