キユーピー、欧州で初の子会社をオランダに設立
2015年8月24日 11:54
ヨーロッパでの新たな市場開拓のため、キユーピー<2809>は19日にヨーロッパで初となる調味料などの販売子会社「KEWPIE TRADING EUROPE B.V(キユーピー トレーディング ヨーロッパ)」をオランダのアムステルダムに設立したとの発表を行った。資本金は18万1600ユーロ(約2500万円)でキユーピーが100%出資し、9月より営業を開始する。販売子会社「KEWPIE TRADING EUROPE B.V.」ではオランダや英国、フランス、ドイツなどを中心に外食産業や日系レストラン、アジア系のスーパーマーケットに対して販売を行い、2020年までに売上高20億円を目指すとしている。キユーピーはこの販売子会社を足がかりに、ヨーロッパ市場に本格参入するとしている。
キユーピーはこれまでに中国、東南アジア、アメリカなどに同社の製品の販売や製造を行う子会社を設立しており、今回のオランダで7ヶ国目となる。これまでヨーロッパへは国内や東南アジアの工場で製造されていたものを輸出していたが、ヨーロッパ諸国でアジア系スーパーマーケットが増加傾向にあるほか、日本食材の需要が高まっていることなどから、同社はヨーロッパ市場でも需要があると判断し「KEWPIE TRADING EUROPE B.V.」の設立を決定した。そして今回の設立が発表された「KEWPIE TRADING EUROPE B.V.」をキヨーピーは、中国、東南アジア、米国に次ぐ海外戦略の柱と位置付けており、これを足がかりにヨーロッパ市場での販売を調味料などの販売を強化していきたい考えだ。
「KEWPIE TRADING EUROPE B.V.」では当初、オランダや英国、フランス、ドイツなどを中心に外食産業や日系レストラン、アジア系のスーパーマーケットへ向けた営業活動を今年の秋頃より開始する予定で、販売子会社を設立するのをあわせて、オランダの食品メーカーにマヨネーズの生産委託を行う。これまで、ヨーロッパでは日本や東南アジアからの輸入品を販売していて、売上高は1億円程度だったが、これを20年までに20億円にまで引き上げたいとしている。
キヨーピーは今回の発表に際して、「今後は、中国、東南アジア、米国に次ぐ新たな海外戦略の柱として、国内外で培ってきた提案力をもとに、ヨーロッパ市場に参入していきます」とのコメントを発表している。(編集担当:滝川幸平)