この秋登場のハイブリッド車、4代目プリウスに別車型のSUVが存在
2015年8月17日 13:40
おそらくだが、トヨタは今年11月に世界最高の燃費性能、JC08モード燃費40km/リッターを超える好燃費を叩き出す新型ハイブリッド車(HV)、4代目となる「プリウス」を市場投入する。同時発表にはならないだろうが、米ZEV(Zero Emission Vehicle)規制対応車の追加モデルとしてプリウスPHVが翌2016年には発売される。このPHV(プラグインHV)は、EVモード走行距離60kmと現行の2倍以上となる予定だ。
この新型プリウスは、10月28日東京ビッグサイトで開幕される「第44回 東京モーターショー」プレスデー(一般公開は10月29日午後のプレビューデーから11月8日)でワールドプレミアとなりそうだ。このトヨタを代表するハイブリッド車である新型プリウスは、トヨタが推し進めているTNGA(Toyota New Global Architecture)を導入した初のモデルだ。
この新型プリウスにHV、PHV以外の派生モデルとしてクロスオーバーSUVが存在するらしいということが分かった。車名は別の名称が与えられそうだが、実質的な中身は新型プリウスのクロスオーバー車だ。
新型プリウスは新世代トヨタの新エンジン、新しいトランスミッション、SiC半導体、そして遂にバッテリーをリチウムイオン電池に換装、それらを詰め込んだハイブリッド・システムが一体化されたパワートレーンが搭載される。ここで搭載するシャシー写真は「TNGAの取り組み状況」とするリリースと一緒に公開された写真である。このシャシーを使い、車高を高くし大径タイヤを装着したSUVをつくるわけだ。
徹底した安全ボディもプリウスの自慢だ。これまでの前面衝突、側突、後突、そしてオフセット衝突に加えてトヨタ独自の「斜め衝突試験」を導入した。また、IIHS(Insurance Institute for Highway Safety/米国道路安全保険協会)のスモールオーバーラップ(25%オフセット前面衝突)試験にも対応させるという。
ハイブリッド車は同程度のガソリン車より割高だが、量産効果もあり価格差は縮小傾向にある。EV(電気自動車)には充電時間の長さと短い航続距離が短所。燃料電池車(FCV)は水素インフラと高い価格がネックとなっている。
こうしたなか、エンジンとモーターを組み合わせたパワートレーンを持ったHVは、環境対応車の中核モデルであることは間違いない。すべてを刷新する新型プリウスに集まる期待値は高い。が、その派生モデルSUVも目が離せない存在になりそう。このクラスのSUVは、マツダCX-3やホンダ・ヴェゼル、日産ジュークなどの人気車が揃っており、最新型ハイブリッド・システムをパワートレーンに持つプリウスSUVは大きなアドバンテージを持つことになりそう。デビューはプリウス登場から1年後あたりと予想される。(編集担当:吉田恒)