【中国の視点】人民元の連続切り下げ、株式市場への影響は
2015年8月13日 08:08
*08:09JST 【中国の視点】人民元の連続切り下げ、株式市場への影響は
中国人民銀行(中央銀行)は11日と12日に2日連続で人民元の対米ドル仲値を大幅に引き下げた。オフショア市場では、1米ドル=6.2147元(10日の終値)から一時1米ドル=6.5946元まで急落した。
元安の進行が中国本土A株式市場に与える影響について、ポジティブな見方が優勢になっている。今回の措置が輸出促進や7%前後という成長目標を達成させるためだとみられている。7月の輸出(米ドル建て)が前年同月比-8.3%に落ち込んだことが背景にある。前月は+2.8%だった。
これまで日韓の通貨安が同国の株式市場に与える影響まちまちだった。1995-98年の円安進行の場合、日経平均は16139.95円から22530.75円まで上昇(上げ幅は39.6%)。96年6月以降は上下しながら1998年5月に16000台まで下落した。一方、2012年末から現在までの円安進行は日本の株式市場に好影響をもたらしている。トヨタ<7203>など輸出自動車大手の上昇が日経平均をけん引し、現在まで累計で約130%上昇している。
ただ、韓国の場合は通貨ウォン安がKOSPI指数をサポートすることはできなかった。1979-85年、1996-98年、2008年の世界同時不況の間、ウォンが米ドルに対し、それぞれ80%、112%、55.6%下落した。KOSPI指数は1996-98年、世界同時不況の間にそれぞれ63.16%、55.00%下落した。《ZN》