中国の空運株が暴落、人民元急落で負債増を警戒

2015年8月11日 15:16


*15:18JST 中国の空運株が暴落、人民元急落で負債増を警戒
11日の香港マーケットでは、空運株が急落。中国南方航空(1055/HK)が前日比16.73%安の6.87香港ドル、中国国際航空(753/HK)が12.69%安の7.43香港ドル、中国東方航空(670/HK)が13.32%安の5.66香港ドルで前場の取引を終了した。
人民元安でドル建て債務の負担が増すと懸念されている。中国人民銀行(中央銀行)は11日、対米ドルレートの基準値を1米ドル=6.2298人民元に設定した。前日基準値(6.1162元)に比べて0.1136人民元の元安・米ドル高水準。2013年4月以来の元安値水準で、1日当たりの引き下げ幅は過去最大を記録した。基準値が大幅な元安に設定されたことで、オフショア人民元も対米ドルで大きく下落している。現地メディアが伝えた。
引き下げ幅は約2%。市場では、「事実上の人民元切り下げ」との見方もある。人民銀は基準値の大幅な変動について、基準値の決定方法を見直したことで大きな補正が加わったほか、最近発表された経済指標が影響していると説明。一部指標の内容が人民元相場の見通しに変化をもたらしたと指摘している。
人民銀はこの日、対米ドル基準値の算出方法を変更する方針を表明。11日付で、マーケットメーカー行が提示するレートに加えて、前日終値なども参考に基準値を決定することを明らかにした。基準値と市場価格とのかい離を修正したい考え。輸出の下支えを狙ったものともみられている。

【亜州IR】《ZN》

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