【中国の視点】ブラジル・ルセフ政権継続を疑問視、支持率は8%と過去最低

2015年8月11日 08:11


*08:13JST 【中国の視点】ブラジル・ルセフ政権継続を疑問視、支持率は8%と過去最低
ブラジル大手調査会社が公表した調査によると、同国のルセフ大統領の支持率は8%まで低下したという。これは軍事独裁政権が収束した1985年以来で最低となったほか、汚職で逮捕されたコロール元大統領の支持率を下回る。

専門家は、8%の支持率について、政権を継続させるにはやや厳しいとの見方を示した。また、景気低迷やインフレ率の加速、石油大手ペトロブラスをめぐる汚職疑惑が民間からルセフ大統領の後ろ盾であるルラ前大統領の旧側近まで逮捕されている。現地メディアによると、8月16日(日)にブラジル各地で反政府デモがSNSなどを通じて呼びかけられているという。

ルセフ大統領の支持率をここまで低下させた背景について、汚職問題の広がりに伴う政府不信が高まっているほか、原油や鉄鉱石など商品価格の下落が資源輸出大国の経済や財政を直撃していると分析された。また、米利上げ観測に伴う通貨レアル安の進行も輸入インフレを押し上げており、国民生活が一層厳しくなっていることも一因だと指摘されている。

ペトロブラスの経営陣は、建設会社と結託して請負契約の金額を水増ししてその見返りに賄賂を受け取ったとされている。今回の汚職は民間人にとどまらず、ルラ前大統領の旧側近など政治家まで広がっている。ルセフ大統領は直接起訴されていないものの、この件にも関わっているとの見方が浮上。なお、今年上半期のブラジルの失業率は8%以上となった。最新調査では、通年のインフレ率は9%以上加速し、今年の成長率はマイナス1.80%まで減速すると予測されている。《ZN》

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