中国:重慶市で高級オフィスビル過剰、空室率50%近くに悪化
2015年8月3日 13:42
*13:43JST 中国:重慶市で高級オフィスビル過剰、空室率50%近くに悪化
中国内陸部の重慶市で、高級オフィスビルの需給バランスが目立って悪化してい
る。入居が停滞する一方、ビルの竣工が相次いでいるためだ。高級オフィスビル床面
積の増加分は、今年上半期で32万平米、通年で98万平米に上る見込み。高級オフィス
ビルの面積は、合計135万4000平米まで増える計算という。総合不動産サービスのサ
ヴィルズの統計として重慶晩報が伝えた。
購入オフィスビルの場合、上半期の時点ですでに空室率は50%に接近している。
今後も供給は増えていく見通し。2016年には、60%を突破するレベルに悪化する可能
性があると警鐘を鳴らした。
重慶市の不動産専門家は、市内の不動産市況について、供給増、在庫増、高額の3
大問題を提起。空室率が上昇するなか、テナント賃料は当面上昇しないとの認識を示
した。
こうしたなか、ある投資家は、重慶市の不動産に投資する計画を先送りしてい
る。1平米当たりのオフィスビル購入単価は2万3000人民元(約45万8300円)。これに
対し、賃料収入は100人民元に過ぎず、投資利回りが約5%程度と低いためだ。投資効
率が想定以上に悪いと判断したという。
【亜州IR】《ZN》