Unicode規格に食物アレルゲンを示す絵文字の追加が提案される
2015年8月1日 22:49
Googleのエンジニアが、食物アレルゲンを示す絵文字の標準規格への追加をUnicode Consortiumに提案しているそうだ。食物アレルギーを持つ人が外国でも安全に食品を選択できるようにすることが目的で、主要な食物アレルゲンは絵文字として追加するべきだとしている(提案: PDF、TNW Newsの記事)。 Unicodeには肉類や果物、魚介類といった食物アレルゲンを示すことが可能な絵文字も収録されているが、主要な食物アレルゲンをすべてカバーできてはいない。提案では新規に追加すべき絵文字としてPEANUT(ピーナッツ)、SOYBEAN(大豆)、BUCKWHEAT(ソバ)、SESAME(ゴマ)、KIWI FRUIT(キウイフルーツ)、CELERY(セロリ)、LUPIN(ハウチワマメ)、MUSTARD(マスタード)を挙げている。 また、既存の絵文字で代用の可能性があるものとして、CHESTNUT U+1F330 → 木の実、COOKING U+1F373 → 卵、BABY BOTTLE U+1F37C → 乳製品、BREAD U+1F35E → グルテンを挙げているが、これらは混乱を招く可能性があるとして、新たな絵文字の追加が望ましいとしている。たとえば、COOKINGは目玉焼きを焼くフライパンの絵になっているが、調理済みと誤解される可能性があり、BABY BOTTLE(哺乳瓶)は乳幼児でも食べられるものと誤解される可能性があるとしている。 このほか、エビは同じ甲殻類のカニ(CRAB U+1F980)や料理のエビフライ(FRIED SHRIMP U+1F364)で代用可能であり、イカは同じ軟体動物のタコ(OCTOPUS U+1F419)で代用可能であるとしつつ、直接的にこれらの生物を示す絵文字も候補として挙げている。 現地の言葉を知らなくても食物アレルゲンを識別できるのは便利だが、提案されているデザインの中には少しわかりにくそうなものもある。皆さんのご意見はいかがだろうか。 スラドのコメントを読む | ITセクション | テクノロジー | グラフィック | IT
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