働く若い女性の64%「ファッション雑誌買わない」、おしゃれは「異性より同性ウケ」
2015年7月27日 14:04
雑誌の売上がふるわない。マーケットの多くを占めていた若年女性向けの雑誌でも、ここ数年で部数が大幅に落ち込み、休刊を余儀なくされるケースが相次いでいる。14年にはカジュアル系ファッションの「ジル(JILLE)」(双葉社)や「リップス(Lips)」(マガジンハウス)、ギャル系ファッションで一世を風靡した「エッグ(egg)」(大洋図書)や、「ブレンダ(BLENDA)」(角川春樹事務所)などが休刊した。
働く女性のうち、ファッション誌を読んでいる層はどのくらいいるのか。ネオマーケティングが今年6月、一都三県在住で、半年に1回以上ファッションにお金を使う20歳~39歳の会社員女性を対象にウェブアンケートを実施した結果、6割以上が、ファッション誌を「毎月購入していない」との結果になった。
「あなたは毎月ファッション誌を購入していますか」と聞いたところ、「購入しない」が50.3%と最も多く、「以前は購入していたが、現在は購入していない」の13.7%を合わせると、64%の働く女性が、雑誌を購入していないと答えた。
一方、20%は「購入する月としない月がある」、16%は「毎月購入している」と回答しており、未だに一定数はファッション誌を購読している。根強いファンを獲得している雑誌もあり、ファッション雑誌業界は「売れる雑誌」と「全く売れず、休刊・廃刊を余儀なくされる雑誌」へと二極化しているようだ。
同調査では「ファッションのモチベーションや意識していること」を複数回答で尋ねているが、全体では「自分らしさを出す」が66.7%で1位、次いで「着心地の良さ」(41%)、「同性ウケの良さ」(30.7%)となった。4位は「体型カバー」(25.3%)、「異性ウケの良さ」は5位(22%)だった。
年代別で大きな差はないものの、「着心地の良さ」では20代より30代の方が上回り、「異性ウケの良さ」では、30代より20代の方が上回った。ネオマーケティングでは、「20代は男性ウケを気にし、30代になるとファッションを自分のために楽しんでいる方が多い」と分析。人口の多い団塊ジュニア世代が30代後半~40代前半を迎えた今、「異性ウケ」だけを希求したファッション誌は淘汰されていくのかもしれない。(編集担当:北条かや)