6月の貿易収支、3カ月連続の赤字―円安で赤字幅は大幅減

2015年7月23日 12:57

 財務省が23日発表した6月の貿易統計(速報)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は690億円の赤字となった。円安で輸出が大幅に伸びた結果、赤字幅は前年同月の8,340億円から大幅に縮小した。貿易収支の赤字は3カ月連続である。また、2015年上半期(1-6月)の貿易収支は1兆7,251億円の赤字となり、9期連続の赤字を記録した。

 6月の貿易統計のうち、輸出は、自動車、半導体等の電子部品が増加し、前年同月比9.5%増の6兆5,057億円となった。輸出の増加は10カ月連続である。輸入は、原粗油、液化天然ガス等が減少し、同2.9%減少の6兆5,748億円となった。輸入は6カ月連続して減少した。

 地域別では、米国向け収支が5,788億円の黒字で、前年同月比21.2%増と10カ月連続の増加となった。自動車や医薬品、原動機などの輸出が増加した。輸入も航空機や石油製品、非鉄金属などが増加した。半面、穀物類の輸入は大幅に減少した。

 EU向け貿易収支は308億円の赤字と、6カ月連続の赤字となった。船舶、自動車、自動車部品等の輸出が増加。輸入も医薬品、自動車等が増加した半面、有機化合物、液化天然ガス、非鉄金属等が減少した。

 アジア向けは3,323億円の黒字で、4カ月連続の黒字となった。このうち中国向けは4,118億円の赤字で、40カ月連続の赤字である。自動車、自動車部品等の輸出が減少した半面、金属製品、音響映像機器等の輸入が増えた。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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