NEC、データ処理量を1/2に削減した認証暗号技術を開発

2015年7月21日 13:06

 NECは21日、従来比約1/2のデータ処理量を実現した認証暗号技術「OTR」を開発したと発表した。

 「OTR」は、固定長のデータで暗号化を行う既存の暗号化方式「ブロック暗号」を用いて、暗号化(秘匿)と認証(改ざん検知)を同時に効率良く行う認証暗号。従来、改ざん検知に必要な認証用タグの生成は、暗号化と同じ量のデータ処理を再度行う必要があったのに比べ、「OTR」ではブロック暗号の適用法を工夫して暗号化と認証用タグ生成の処理を共通化し、データ処理量を約1/2に低減した。

 また、データ送信(暗号化)時の並列処理によるデータ処理の高速化も可能になるとともに、受信時の復号処理においても暗号化の際に利用するブロック暗号の「暗号化関数」を用いるので「復号関数」が不要となり、プログラムや回路規模の増大を抑え、小型センサや機器への実装性を向上した。

 NECが「OTR」と「AES」を組み合わせて開発した認証暗号「AES-OTR」は、標準暗号AESのプログラム・回路・各種プロセッサ向け専用命令など、これまでの豊富な実装資産を利用して、従来よりも効率の良い認証暗号化が可能。高速性も実証している。

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