安倍政権退陣へ全力―民主・枝野幹事長

2015年7月16日 19:03

 安倍政権の退陣に全力をあげる。民主党の枝野幸男幹事長が違憲の安保法案成立を目指す安倍晋三総理に対し、15日の会見で「安倍内閣の終わりの始まりの日は7月15日だったという結果をもたらすよう、全力をあげていく」と安倍内閣退陣まで戦う決意をうかがわせた。

 枝野幹事長は「闘いはむしろ今日がスタート。60年安保の際には衆院の採決以降大きな世論のうねりがあった。そうした観点から言えば衆院(安保特別委員会で)の強行採決の今日の時点で、これだけ国民の大きなうねりになっていることに勇気づけられる。明日以降もしっかりと闘う」と語った。

 枝野幹事長は安保法案に反対すると国会を取り巻く抗議集会や全国各地で同様の抗議集会が起きていることに「炎天下の中で高齢者の皆さん、子ども連れの方、学生さんなど幅広い皆さんが国会周辺を囲み、東京に来られない場合は各地で安倍内閣の暴走をストップさせるため立ち上がっている。そうしたたくさんの国民の皆さんには、この段階では(安保法案を)止めることができなかったことをおわび申し上げる」とも語った。衆院安保特別委員会で自民・公明が強行採決した、15日夜、国会前には主催者発表で約6万人が抗議の声をあげた。

 また街頭演説では「権力を縛っている唯一のルールの憲法解釈を、権力の側が変えてしまっていいというのなら、権力は何によって縛られるのか」と提起し、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更により「徴兵制も憲法の条文には書かれていない。憲法の解釈を自由に変えられるという前例を作ってしまったら、どうやってそれを止められるのか。ターニングポイントだ。戦前の過ちも、憲法の解釈を勝手にゆがめたところから始まっている」と憲法9条をないがしろにする安倍政権のやり方に強い危機感を訴えた。(編集担当:森高龍二)

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