(中国)中年夫婦の離婚、大学入試後の6-9月がピーク
2015年7月15日 08:25
*08:26JST (中国)中年夫婦の離婚、大学入試後の6-9月がピーク
中国で毎年、「高考(ガオカオ)」と呼ばれる大学統一入試が終わった6月中旬から9月にかけて、中年夫婦の離婚件数が急増する。結婚生活は数年前からすでに破たん。しかし、入試を控える子どもの前では、円満な仲を演じざるを得なかった。子育てが一段落するこのタイミングで、仮面夫婦生活に終止符を打つ中年カップルが多いという。北京晨報が伝えた。
大学入試直後の20日間が離婚のピークだ。遼寧、湖南、青海、天津、重慶、山東、浙江、河南など各地の統計によれば、その期間中に裁判所が受理する離婚申し立ての件数は、入試前の20日間に比べ大幅に跳ね上がる。09年以降、この傾向が続いた。
また、6月中旬に長沙市中心部の5区で離婚件数が倍増したことも、三湘都市報の報道で明らかとなった。入試期間中の1週間に離婚した夫婦が247組だったのに対し、その直後の1週間は493組まで膨れ上がったという。こうした夫婦の多くは、「子どものために、無理に家庭を維持する必要がなくなった」ことを離婚の理由に挙げている。
一方、入試直後の離婚ブームに懸念を示す専門家もいる。心理学が専門の賈洪武・医師は、「入試や出願、合格発表などで子どもが大きなプレッシャーに耐えている時期に、親の離婚がもたらす心理的な負担は計り知れない」と話す。賈医師が相談を受けたあるケースでは、親から離婚の決意を突如告げられた武昌市の女子受験生がショックのあまり、入学手続きを拒否したという。「可能であれば、子どもの新生活が安定するまで離婚を待ったほうがいい」と、賈医師は提言している。
【亜州IR】《ZN》