陸自、豪州で米海兵隊と上陸訓練や戦闘射撃訓練を実施
2015年7月13日 11:23
陸上自衛隊がオーストラリア本土での米軍とオーストラリア軍共同訓練(クリスマン・セイバー)を活用し、アメリカ海兵隊との偵察ボートによる上陸訓練や戦闘射撃訓練を11日、行った。米豪共同訓練に陸自が参加するのは初めて。
中谷元防衛大臣はさきの記者会見で参加の狙いについて「陸上自衛隊の水陸両用作戦に係る戦術技量の向上、米海兵隊との相互運用性の向上が図られる」としている。
また「陸上自衛隊とアメリカ海兵隊との関係強化、日米豪陸軍、この間の連携が強化されることも期待できる。結果、アジア太平洋地域の安定にも寄与する」と意義付ける。また「特定の国、地域を念頭に置いたものではない」と説明。
佐藤正久元防衛大臣政務官は「自衛隊は初参加だが、首脳外交、装備協力、PKO協力等協力が確実に深化中」とツイッターに書き込んだ。
訓練が特定の国や地域を念頭に置いたものでないとするものの、海洋進出政策を進める中国を意識した対応であることは否めない。佐藤氏は中国が東シナ海の日中中間線付近にガス田開発の海洋プラットホームを増設していることに「東シナ海の中国防空識別圏を更に実効ならしめることにつながりかねない」と警戒感を示している。(編集担当:森高龍二)