「白鼻症候群」からコウモリを救え

2015年7月11日 10:04

あるAnonymous Coward 曰く、 コウモリを絶滅の危機へと追いやるという「白鼻症候群」の新たな治療法が開発されたという(WIRED)。この病気はコウモリの皮膜や組織を破壊して冬眠中の体力を奪うことで、たった8年間で5,700万以上のコウモリを死滅させたという。これまで研究されてきた治療法はどれもうまくいっていなかったため、新たに開発されたバクテリアによる治療法について期待されているという。

 研究者がこの病気を問題視しているのは、コウモリが生態系で果たしている役割にあるようだ。コウモリは冬眠以外の活動期間中、毎晩自身の体重の3分の2に相当する昆虫を消費する。その昆虫には作物に大損害を加える害虫も含まれており、北米におけるコウモリの減少は年間で2,290億の農業損失を引き起こす可能性があるという。

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