NYの視点:米国でも緊縮財政の受け入れはNO?
2015年7月9日 06:51
*06:51JST NYの視点:米国でも緊縮財政の受け入れはNO?
ギリシャで5日に行われた国民投票では、債権団が提示した緊縮政策の受入れに反対する票が60%を超える結果となった。一部の市場関係者は「想定外の結果」と驚きの声を上げた。
しかしながら、他の欧州諸国やアメリカ、日本などが同じ境遇に置かれた場合、緊縮策への賛成票が過半数を超えるだろうか?イタリア最大の通信社Ansaは「あなたがギリシャ人だったら」とのアンケート調査を行っている。その結果によると、回答者の73%が、(緊縮策の)受入に反対と答えたそうだ。アンケート調査はギリシャ国民投票が行われる数日前に実施された。
米国で同種の調査を行った場合、緊縮策を受け入れる(経済的に厳しい状態がさらに何年も続く)との回答が50%を下回っても不思議ではないとの声が聞かれている。緊縮策は格差拡大につながることから、受け入れ策に反対する割合が多くなるとの指摘がある。市場関係者の間では、緊縮策は妥当な措置ではないとの意見も少なくないことから、受け入れ反対が過半数を占めても不思議ではないとみられている。
露メディアSputnikは、イタリア左翼系政党SELのロレダナ・デペトリス上院議員との会見内容を報じている。それによると、デペトリス議員は「イタリアは自分達の利益を守らなければならない」と指摘している。「債務を再構築するというギリシャ首相のプランを支持すべきであり、イタリアもそこから恩恵を受ける」との見方を示した。イタリアのレンツィ首相は、ドイツの立場を考慮して、イタリアは債権団のプランに賛成することを決めたようだが、デペトリス議員は首相の判断に批判的だ。《NO》