安倍首相、憲法解釈の変更「これが限界」と逆説で合憲強調

2015年7月8日 10:51

 安倍晋三総理は7日夜、党のHPの動画サイト『カフェスタ』で安保法案に関連してのQ&Aで、昨年7月に憲法解釈の変更を行い、閣議決定し、これを受けて安保法案を作成したことについて「今回の憲法解釈の変更が(解釈変更できる)限界だということをはっきり申し上げたい」と述べた。逆説的に、昨年7月の政府の閣議決定(集団的自衛権は限定的に行使できるとしたこと)は憲法の範囲内での解釈変更だったとアピールしたものといえる。

 安倍総理は「集団的自衛権の行使については憲法9条があり、我が国の存立が脅かされ、国民の平和な暮らしや命を守るためでなければ行使できない。また、他に手立てがない場合であり、行使は必要最小限度でなければいけないことになっている」と制約のあることを説明。

 そのうえで安倍総理は「この制約について、同盟国のアメリカにも十分に説明しており、了解している」とした。

 また「湾岸戦争やイラク戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争といった、こういう戦いに自衛隊を送り込んで戦うということは絶対ない」とした。

 そうしたところに自衛隊を送り込むのは「必要最小限度を超えているし、また、日本の存立にかかわるかと言えばそんなことはない。そこにおいて、集団的自衛権を行使することはない。憲法解釈において、その余地は全くない」と強調した。

 安倍総理は「アメリカの言いなりになることはあり得ないし、アメリカから要請があったとしても、法に照らしてできないことはできないとはっきり言う。アメリカの戦争に巻き込まれるということは絶対にない」と安保法制の下で出来る範囲のこと以外にすることはない旨を強調した。(編集担当:森高龍二)

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