中国:輸入車市場で需給低迷、値引き率は過去最大11.8%
2015年7月3日 11:10
*11:10JST 中国:輸入車市場で需給低迷、値引き率は過去最大11.8%
中国の輸入車市場が低迷している。税関統計によると、今年1~5月の自動車輸入台数は、前年同期比22.3%減の43万8000台に低迷した。国内の輸入車販売も、この期は21.2%落ち込んでいる。中国汽車流通協会の関係者は、「需給双方の停滞が各海外自動車メーカーに中国戦略の練り直しを迫っている」と指摘。国内の輸入車ディーラー業界について、「いかに在庫を圧縮するかが今年の最大の課題だ」と警戒感をあらわにしたという。中国汽車流通協会が1日に発表した「5月輸入車市場リポート」の内容として、中国経済網が3日付で伝えた。
5月単月でみても、自動車輸入が30.3%減の8万8000台、国内輸入車販売が25.1%減の7万5502台に落ち込んだ。5月の乗用車輸入台数も、ブランド別ランキングの上位10社中、8社が前年割れ。メルセデス・ベンツ(↑4.9%)とポルシェ(57.5%)を除き、BMW、ジープ、ランドローバー、トヨタ、レクサス、フォルクス—ワーゲン、アウディ、ルノーが軒並み減少している。
また、輸入車販売は今年に入って、前年割れが続く状況。1月が20.8%減の7万9480台、2月が16.6%減の6万399台、3月が21.0%減の8万9958台、4月が21.3%減の7万4482台で推移している。
こうしたなか、中国輸入車市場では在庫が高い水準で推移。5月の国内輸入車在庫は、販売4.77カ月分に達した。前月(5.1カ月分)比で0.33カ月分減ったものの、過去の平均を上回っている。各メーカー、ディーラーが値下げによる販促に乗り出したことで、輸入車の平均値下げ幅は前月を0.6%上回る8万人民元(約159万円、率にして11.8%)に拡大。値引き率は過去最大の11.8%に達した。
【亜州IR】《ZN》