FF14のMac版、パフォーマンスが悪いと批判を受ける。開発側はMacの環境に原因があると釈明

2015年7月2日 17:51

insiderman 曰く、 人気MMORPG「ファイナルファンタジー14」のMac版クライアントが6月23日に発売されたのだが、これについてパフォーマンスの問題があるとしてプレイヤーから苦情が出ている模様(Game Watch公式フォーラム)。

 これについてFF14のリードプログラマーが公式サポート掲示板でコメントを投稿、理由として次のようにMacの環境に原因があると述べている。

 Windows版ではグラフィックスAPIとしてDirectXを使用しています。それに対してMac版ではOpenGLを使用しています。(中略)OpenGLはDirectXに比べてパフォーマンスが劣る状況が発生します

 Windowsはゲームを制作するための各種要素が多く整えられていますが、Macはゲーム制作のための要素が少ないため、その差が基礎的なパフォーマンス差を生んでしまいます

 Mac版ではプログラムを並列化するためのスレッド処理のスケジューリングにおいて、Windows版でチューニング可能な部分が、Mac版ではチューニングできない部分があります

 FFXIVのMac版は、Windows版の実行ファイルを使用し、Windowsの機能をMacで実行可能な機能に読み替えて動作させるというミドルウェアを利用して制作されています。そのため、常にこのミドルウェアがMac版のために動作しており、Windows版にはないオーバーヘッドが存在しています。

 突っ込みどころは多数あるのだが、これらコメントから察するに、Mac版FF14はWINEのようなWindows APIエミュレータを介して実行されている模様。実際、以前からWINEでFF14はほぼ問題無く動作するとの報告はある。

 近年ではMac版がリリースされるゲームも少なくなく、たとえばオンラインゲームでも人気RPGシリーズのオンライン版「The Elder Scrolls Online」はPC版とMac版が同時にリリースされ、Macでのプレイ感も悪くなかった。WINE経由ならパフォーマンスが落ちるのは当然だが、さすがにそれを自分たちに責任はない、どうすることもできないというように発表するのはどうなのかと思ってしまう。

 また、PC版では事前にリリースされていたベンチマークテストがMac版では配布されていなかったり、Mac版の動作環境について曖昧な記述しかなかったり(FF14の公式ページ)する点も批判されている。

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