マカオの6月カジノ収入は36.2%減、4年半ぶり低水準

2015年7月2日 10:19


*10:20JST マカオの6月カジノ収入は36.2%減、4年半ぶり低水準
澳門博彩監察協調局(マカオ特別行政区ゲーミング監察協調局)は1日、今年6月の域内カジノ売上高が前年同月比36.2%減の173億5500万パタカ(=香港ドル、約2756億円)に縮小したと発表した。下げ幅は前月の37.1%からやや縮小したものの、13カ月連続でマイナスを記録。約4年半ぶりの低水準に落ち込んだ。ただ、市場の事前予想とはほぼ一致している。
1~6月の累計では37.0%の減少。1216億4500万パタカで推移している。
マカオのカジノ業界は昨年以降、厳しい経営環境に置かれている。中国の景気減速に加え、汚職取り締まりの強化を受けてハイローラーのマカオ離れが進んでいる状況だ。また、2014年10月から一般フロア(マス・フロア)が全面禁煙となったことなども、客入りに影響している。
こうしたなか、マカオ政府は先ごろ、トランジット制度を利用した中国人の滞在許可期間について、5日間から7日間に戻すと表明(14年7月に7→5日間に短縮していた)。ただ、早ければ16年にもカジノ内の完全禁煙が予定されている。
バークレイズ・キャピタルは滞在許可期間の延長について、大きなプラス効果には期待しにくいとの見方だ。入境審査が依然厳しく行われているためという。一方、完全禁煙が実施された場合、カジノ収入は5~15%減少すると試算した。
14年のカジノ収入は、前年比2.6%減の3515億パタカに低迷。集計が始まった02年以来で初の減少を強いられている。13年の収入は3607億パタカに達し、過去最高を更新していた。

【亜州IR】《ZN》

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