現行「86系」に限定車。次期ハチロクは直4搭載との噂しきりで、水平対向エンジン車はプレミア人気必須か?

2015年7月1日 12:16

 富士重工業(スバル)のモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル(STI)は、同社スポーツカー「SUBARU BRZ」をベースとした「SUBARU BRZ tS」(300台限定)を2015年6月30日から発売した。

 「SUBARU BRZ tS」は、FRスポーツであるSUBARU BRZの「ドライバーが意図したとおりに操れるハンドリングの愉しさ」をレースカー並みに引き上げたうえ、相反する「上質な乗り心地」という相反する性能を高次元でまとめ上げたSTI設計のコンプリートカーである。

 STI独自に開発したフレキシブルパーツの採用など専用チューニングを実施。操舵応答性を向上させるとともに、ブレンボ(brembo)製ベンチレーテッドディスクブレーキ、18インチ専用色アルミホイール、フロントアンダースポイラーの採用により走行性能も向上。エクステリアには、STI、tSオーナメントや専用となるフェンダーガーニッシュ、インテリアにもSTI専用設計「RECARO製バケットタイプシート」や専用スポーツメーターを採用するなど、走りへの高揚感、所有する喜びを感じることができる特別仕様とした。

 ボディ外装色は、専用色のサンライズイエロー(100台限定)のほか、WRブルー・パール、クリスタルホワイト・パール、クリスタルブラック・シリカの4色の設定。本年10月12日までの受注期間限定で、生産台数は300台限定だ。

 足回りや走行系でノーマル86系と異なる装備は、ミシュラン・パイロットスポーツの225/40ZR18タイヤ+専用STI製7.5J特性黒塗装アルミホイール、前後にドリルドディスクを装着したブレンボ製ベンチレーテッドディスクブレーキを採用する。前後ダンパーはSTIチューンのビルシュタイン製で、フロントは剛性の高い倒立型ストラットとした。

 エクステリアはノーマルのBRZと大きく変わらない。さり気なくSTI製のスポイラーなどが装着され差別化を図っている程度。ただ、サイドミラーは敢えてボディ色とせず、樹脂色のブラックで精悍な印象とした。しかしながら機能面ではヒーテッドミラーとして充実した内容となっている。

 インテリアで特筆すべきは、レカロ製フロントバケットシートだ。アルカンタラーと本革のコンビネーションシートはこのモデルだけの特別な装備である。

 搭載するパワーユニット、トランスミッションなどにノーマル車との違いはなく、あくまで操縦性とそこにまつわる装備にこだわった特別モデルといえる。噂によれば「トヨタ86」系は、次期モデルからマツダとの協働でエンジンが直列4気筒になるとも。そうなると現行「86」系が、“最初で最後”の水平対向4 気筒搭載のFRスポーツとなる可能性が高い。

 価格は、6速MT車399.0万円、6速AT車407.1万円。買って損はないか──な?(編集担当:吉田恒)

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