仕事に対する意識が変わるのは40代から 30代までは「自己中心的」
2015年6月21日 18:27
40代は精神的・肉体的にも円熟を迎え始める時期であるが、仕事に対する視点や意識が変わり始めるのもこの時期からのようである。
現在就業中の人を対象に、今の仕事を選んだ理由を尋ねたところ20代と30代を合わせた若年層、40代の成熟層とでは異なる結果となった。
20代30代は「職種・仕事内容に興味を感じたから」(20代:37%、30代:37%、40代以上:29%)、 「業界に興味を感じたから」(同:29%、同:26%、同:17%)といった「やってみたいこと」を軸に選んだ人が多かった。フリーコメントとして、『子供の頃からの夢だったから』『洋服が好きだから』など、憧れや好きなことを仕事にしているという声も聞かれた。特に20代は「知名度の高い会社」や「福利厚生や手当てが充実」も他の年代に比べポイントを多く集めており、会社の知名度や制度といった企業の外見で選んでいる傾向もあった。
一方、40代以上では「これまでの仕事の経験が活かせると感じたから」(同:12%、同:23%、同:34%)、「自分のスキルや資格が活かせると感じたから」 (同:15%、同:18%、同:25%)といった自分の持つ経験・スキル・資格などを活かしてた「できること」を軸として仕事を選ぶ人が多かった。フリーコメントでは、『出戻りで慣れた会社だったから』『以前勤めていた会社からのオファー』等の声が聞かれ、元々勤めていた会社に戻って働くケースも散見された点が40代に特有であった。
「働く理由」について尋ねたところ、すべての年代で「収入」に関する回答が最も多かった。ただし、20代では『生活費と趣味の費用を稼ぐため』『奨学金返済』といった個人の経済的自立とが理由となっているが、30代以上では、『家族が幸せに暮せるように』『家族との楽しい人生を歩むため』など自分だけでなく家族のために収入が必要と回答した人が増えている。
上記以外では、20代・30代は、「自分自身の成長のため」(20代:53%、30代:50%、40代以上:35%)、「人生経験を積むため」(同:53%、同:50%、同:35%)、「知識・スキルを得るため」(同:28%、同:26%、同:18%)などの回答率が高くなっており、仕事を自己成長の場ととらえていることがうかがえる結果となった。しかし、年齢が上がるにつれ「社会の役に立ちたい」(同:17%、同:23%、同:26%) 、「仕事のやりがいを感じるから」 (同:20%、同:23%、同:24%)等の回答の割合が増えており、年齢と共に意識の対象が自分自身だけでなく、社会貢献およびまた仕事そのものに対してなどより広くなる結果となっている。
調査対象は「エン転職」を利用している20~40代の求職者 4,551名。調査はエン・ジャパン株式会社による。(編集担当:堺不二子)