14年度の酒類市場は前年比0.7%減の3兆6054億円―増税、天候不順で=矢野経済研究所

2015年6月19日 18:51

 矢野経済研究所19日は、国内の酒類市場の調査を結果を発表した。それによると、国内の酒類市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、2013年度(13年4月~14年3月)が前年度比0.2%増の3兆6,301億円、2014年度(14年4月~15年3月)は同0.7%減の3兆6,054億円の見込みである。13年度は市場が拡大したものの、14年2~3月にかけて消費増税前の駆け込み需要があったためであり、実質的にはマイナス成長とみている。

 そして、14年度は、駆け込み需要の影響が4~6月頃まで残ったことで消費が低迷し、夏場も天候不順に見舞われたことで全体の動きが鈍かったため、微減を見込んでいる。

 また、糖質やカロリー、プリン体、甘味料などをカットした商品が、ビール類(ビール、発泡酒、新ジャンル)や清酒、低アルコール飲料など多くの酒類カテゴリーから登場し、消費者の支持を得ているという。

 ビール類では、発泡酒で糖質ゼロ・プリン体ゼロを訴求した商品をビールメーカー各社が投入し、市場拡大の要因になったとしている。ノンアルコールビールテイスト飲料からはトクホ飲料や機能性表示食品が登場するなど、健康をキーにした商品訴求が広がりを見せていると分析している。

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