香港で民主派デモ再び、17日に選挙制度改革方案が審議入り

2015年6月16日 08:50


*08:54JST 香港で民主派デモ再び、17日に選挙制度改革方案が審議入り
香港では今週17日、2017年の行政長官選挙をめぐる制度改革案の審議が立法会(議会)でスタートする。早ければ18日にも採決される見通しだ。中国主導で決められた改革案は、「普通選挙」の導入が認められる一方、民主派の立候補が事実上排除される仕組み。香港ではこれに反発する動きも根強く、14日には民主派団体によるデモが再び行われた。
現地メディアの報道によると、今回のデモ参加者数は約3500人。事前予想の5万人を下回ったものの、警察など当局は抗議活動の規模拡大に警戒感を緩めていないという。政府案の否決を目指し、民主派団体は今後もデモや集会などを実施する予定だ。
民主派団体は昨年も2カ月以上にわたる抗議行動を展開。幹線道路や繁華街の占拠などにより、経済や市民生活にマイナス影響をもたらした経緯がある。
政府提出の改革案が可決されるには、立法会議員(70人)の3分の2以上の賛成が必要。47人が支持すれば、可決される運びだ。民主派議員27人すべてが反対票を投じれば、否決されることになる。
なお、香港中文大学、香港大学、香港理工大学が11日に発表した合同世論調査の結果によると、政府案に「反対」との住民が42.8%に達し、「賛成」(41.7%)を初めて上回った。一方、香港大学が単独で行った最新の世論調査では、「社会全体を考慮した場合」との前提で、「賛成」が50%、「反対」が33%を占めたという。


【亜州IR】《ZN》

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