中国:上海市の新エネ車ナンバー無料発給、審査を厳格化へ
2015年6月11日 08:52
*08:53JST 中国:上海市の新エネ車ナンバー無料発給、審査を厳格化へ
新エネルギー車向けナンバープレートの無料発給制度について、上海市政府が審査を一段と厳格化する。同市では今年7月1日から、充電施設の整備に関する「電動汽車充電設施管理暫定規定」が施行される見通し。新エネ車取得に絡む不正行為は今後、個人信用情報に記録される可能性もあるという。中央広播網が10日付で伝えた。
上海市で今年から、ナンバープレートの無料発給対象となる新エネ車の購入時に、「充電器確保」を証明する書類の提示が義務付けられた。自宅やその近くで充電施設を確保していることが、ナンバープレートの申請要件に加わった。さらに、今月8日に公布された「電動汽車充電設施管理暫定規定」では、充電施設の設置をめぐり、申請から電力供給、施工、確認検査、運営まで細かく規定。同規定の施行にともない、申請要件の審査がさらに厳しくなるとみられる。
また、当局は新エネ車の取引情報を、クレジットカードや住宅ローン審査などに利用される個人信用情報に組み入れる可能性も浮上。証明書偽造などの不正行為を信用情報に記録する。摘発の強化を通じて、ナンバープレートの不正取得を食い止める狙いだ。
新エネ車の普及促進策の一環として、上海市は14年5月からナンバープレートの無料発給制度を導入。発給数は2014年通年で1万644枚、15年1~5月で1万251枚に上った。一方、新エネ車向けナンバーを手に入れたにもかかわらず、プラグインハイブリッド車(PHV)をガソリン車として使用するケースも多発。これが申請要件や審査の厳格化につながった。
【亜州IR】《ZN》