ビル・マーレイ主演映画『ヴィンセントが教えてくれたこと』嫌われオヤジと少年、へんてこな友情の先に

2015年6月10日 18:30


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ビル・マーレイ主演映画『ヴィンセントが教えてくれたこと』が2015年秋、全国ロードショー。第72回ゴールデン・グローブ賞では作品賞・主演男優賞にもノミネートされた話題作だ。


ヴィンセント(ビル・マーレイ)はアルコールとギャンブルをこよなく愛する、気難し屋のちょい悪オヤジ。ある日、お隣にシングルマザーのマギー(メリッサ・マッカーシー)と12歳の息子オリバーが引っ越してくる。


仕事で遅くなるマギーから頼まれ、オリバーの放課後の面倒を渋々見ることになったヴィンセント。そこで彼は、行きつけのバーや競馬場にオリバーを連れ歩き、オッズの計算方法、バーでの注文方法、いじめっ子の鼻のへし折り方など、一見ろくでもないことを教え込んでいく。始めは反発しあっていた2人だったが、ヴィンセントの嫌われ者の顔の裏側に、本当の優しさや心の傷を感じ取ったオリバー。その思いを何とか周囲に伝えようとするー。


北米でたった4館からスタートした本作は、4週間後には2500館に拡大、最終的には4400万ドルを突破する快進撃をみせた。


そんな物語の大きな見所は、主演を務めるビル・マーレイの演技だ。『ロスト・イン・トランスレーション』をはじめ、数々の映画で活躍してきた彼だが、昨年トロント国際映画祭でワールド・プレミアが行われた際は「彼のキャリアで最高の演技」と多くの批評家から絶賛を浴びた。また監督と脚本を手掛けたセオドア・メルフィはこれが初長編作ながら、ゴールデン・グローブ作品賞にノミネート。オリバー役のジェイデン・リーベラーも、ラスベガス映画批評家協会賞始め、数々のベスト子役賞を受賞している。


人生に空しさを感じ始めていた男が、少年との友情を通して、もう一度生きる力を取り戻していく。その姿を思いっきり笑ったなら、いつの間にか、どこか勇気づけれらたような気分になっている。そんな愉快なストーリーを、劇場で体感してみてはどうだろう。


【作品情報】

『ヴィンセントが教えてくれたこと』

原題:ST.VINCENT

監督・脚本・製作:セオドア・メルフィ

出演:ビル・マーレイ メリッサ・マッカーシー ナオミ・ワッツ クリス・オダウド テレンス・ハワード ジェイデン・リーベラー

2014年/アメリカ/102分

配給:キノフィルムズ

2015年秋、全国ロードショー


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