1~3月GDP、年率2.4%増で2期連続プラス―住宅、設備投資が寄与 14年度は5年ぶりマイナス
2015年5月20日 11:17
内閣府が20日発表した2015年1-3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、前期比0.6%増となった。年率換算では2.4%増と、2四半期連続のプラスである。消費税増税による駆け込み需要の反動減が続いていた民間住宅投資や、企業の設備投資が持ち直したことが押し上げ要因となった。2014年度年間の実質GDPは前年度比1.0%減と、5年ぶりのマイナスである。年度前半での消費増税による反動減のほか、物価上昇などによる家計支出の抑制で個人消費が停滞したためである。
1-3月期のGDPの伸びを需要項目別に見ると、個人消費などの民間最終消費支出は前期比0.4%増となった。民間最終消費支出は、昨年4-6月期に同マイナス5.1%と大きく落ち込んだあと7-9月期は0.3%増、10-12月期は0.4%増と、前期比プラスで推移しているものの、伸び率は低水準にとどまっている。
民間住宅投資は、昨年4-6月期以降、前期比マイナスが続いていたが、1-3月期は4期ぶりに1.8%増とプラスに転じた。また、企業設備も、4期ぶりに0.4%増とプラスに転じた。
公共事業などの公的固定資本形成は、政府の景気対策もあり、前期比増加を続けていたが、1-3月期はマイナスに転じた。
財貨・サービスの輸出入では、1-3月の輸出は前期比実質2.4%増と3期連続のプラスとなった他、輸入も実質2.9%増加した。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)