ここまで「死」を意識するRPGがあったであろうか - Android アプリ 「異世界に生きる」

2015年5月19日 09:00

■「死んでしまったらもう終わり」が新しい


私もいろいろなRPGをプレイしてきましたが、今回のRPGほど「死」を意識したゲームは初めてかもしれません。

ゲームを起動すると、シンプルな白黒の世界。
異世界感と焦燥感がにじみ出ています。

左下の「ダイスを振る」とタップすると主人公の年齢やパラメータが変化しました。

なるほど、「人生とはダイスを振って出た目の様なものだ」という事でしょうか。
詩人ですね。


人生に2度目はない
何がそんなに新しいのか?というと、「やり直しがきかない」のです。
「まぁでも、セーブデータを過去のものに戻してプレイすればいいのでは?」
と思いますよね?

それがこのゲームは最新状態にオートセーブなので、時間を過去に戻すことができないのです。
つまり、主人公がなんらかの理由で死んでしまった場合、どうすることも出来ないRPGなんです。

RPG黎明期にもし、このシステムを採用していたら「難ゲー」の烙印を押されていたと思いますが、今の時代だからこそ、RPGの常識を打ち砕く衝撃を持ったゲームだと思いました。

早速プレイしてみましょう。

選択の誤りが全てを壊す
モンスターを倒す人生を選ぶのも、悪の道に走るのも自由というかなりめずらしいRPGですが、ゲームの経過時間とともに自分が歳をとっていくと言うのが、「後戻りはできない」と釘を刺されている分、ものすごくリアルなんです。

なんというか「人生を無駄にできない」という逼迫感でしょうか。

ちょっと街の外へ出るとモンスターは強く、1年間の労働の対価は5Gと、なかなか非条理な異世界です。

1年で50G貰えるという「裏の仕事」の響きに誘われ、働いてみましたが、憲兵に見つかり懲役9年が下されました。。。

一気に29歳です。。。

そして途中に出てくる「脱走」(見つかったら死刑)という言葉。一瞬してやろうかと思うほど、主人公の時間の経過にシビアになっている自分がいます。

懲りずに堀の外へ出て、もう一度「裏の仕事」に手を出すと、またもや捕まり懲役7年。。。
一気に36歳になってしまいました。

なんというシビアなゲームなんでしょう。電子データだとはわかっているのに、なんという命に対する臨場感なのでしょうか。

また堀の外へ出たので、コツコツ労働したお金で武器や防具を買うと、意外とモンスターと戦えました。しかしすでに42歳に・・・。

人生はやはりコツコツなのでしょうか。

このゲーム、すごいですよ。

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