シャープ、会社設立以来初めての債務超過に
2015年5月14日 18:54
あるAnonymous Coward 曰く、 シャープが2015年3月期の決算を発表した。これによると、売り上げ高は前年比4.8%減の2兆7862億円となり、損益は約2223億円となった。2014年3月期は経常利益・純利益ともに黒字だった(朝日新聞、NHK)。
決算短信では、液晶テレビやエネルギーソリューションの販売減少、中小型液晶の価格下落による売り上げ低下、ソーラーパネルの原材料(ポリシリコン)に係る買付契約評価引当金の計上や液晶のたな卸資産評価減などが経常損益の理由と述べられている。そのほか、液晶工場や堺太陽電池工場等の減損損失(1040億円)、欧州等における事業構造改革費用(212億円)、欧州太陽電池事業に係る解決金(143億円)なども損失に計上されている。
個別事業の売り上げにおいても、デジタル情報家電部門が前年度比8.6%減、健康・環境部門が3.6%減、エネルギーソリューション部門が38.3%減、液晶部門が5.1%と苦戦。一方複合機などのビジネスソリューション分野は6.7%増、LEDやカメラモジュールと言った電子デバイス部門は41.6%増となっている。
貸借対照表を見ると、現金・預金資産や建物・機械および装置などの固定資産の減少で総資産が減っているいっぽう、短期借入金の増加などによって負債は増えており、負債が資産を59億8000万円ほど超える債務超過状態となっている。
また、同日シャープは3500人程度の希望退職の募集や取締役の異動、組織変更なども発表している。
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