大日本印刷、ICTを活用した体験型協働学習システムを開発

2015年5月12日 12:20

 大日本印刷(DNP)は12日、ICTを活用し、自ら体験することで主体性を高めると同時に、体験に基づく活発な協働学習が行え、コミュニケーション力・思考力の向上を促す体験型協働学習システムを開発したと発表した。このシステムの実用化に向けた実証研究を、香川大学教育学部安東恭一郎教授と共同で11日~15日に豊島区内の小学校で実施する。

 従来の美術教育は紙メディア中心の視覚情報での鑑賞が主体だったが、画像処理やセンシング機器などを組み合わせて使うことにより、視覚や頭で考えて理解すること以上に作品を体感することが可能になる。この体験の面白さや、先生・友人と感覚を共有することによって児童・生徒の“気づき”が広がり、活発な協働学習につながっていくとしている。

 また、スクリーンに投影した絵の前で生徒が歩く動きを位置センサーが検出し、歩く動作に合わせてスクリーンに表示する絵が変化する。絵の中に入り込むようなインタラクティブな疑似体験を通じて、美術作品鑑賞の新たな視点の獲得を促し、鑑賞能力の向上をサポートする。

 DNPは6月より、この協働学習システムを使用した実証研究を香川県や新潟県など全国の小・中学校で実施して効果検証を行うとともに、2016年度以降に自治体での本格的な導入を目指す。

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