テラの第1四半期は細胞医療事業の症例数増加、医療支援事業の好調により大幅増収
2015年5月6日 13:07
■第1四半期の樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の症例数は約310症例となり、設立以降累計約9,250症例となる
テラ<2191>(JQS)の15年12月期第1四半期は、細胞医療事業における症例数の増加に加え、医療支援事業が好調に推移したことから大幅増収となった。利益面については、医薬品事業において開発費用が先行していること等から赤字継続となったが、営業・経常利益の赤字幅は減少している。
第1四半期連結業績は、売上高6億40百万円(前年同期比95.0%増)、営業利益△84百万円(前年同期△1億06百万円)、経常利益△93百万円(同△1億23百万円)、純利益△96百万円(同△84百万円)であった。
同社の事業は、細胞医療事業、医療支援事業、医薬品事業の3事業に分かれている。
細胞医療事業では、樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」を中心とした独自のがん治療技術・ノウハウの提供を契約医療機関に行っている。 患者に対する情報提供活動は、「がん治療セミナー」を当社契約医療機関と共同で、北海道、宮城県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、兵庫県、広島県、福岡県、熊本県で開催した。 全国の医療機関に対する営業開拓活動は、医師向けのがん治療フォーラム等のセミナー開催を中心に幅広く認知活動を展開した。 研究開発活動は、15年1月に樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」と抗がん剤の併用における膵臓がん患者の予後予測因子についてがん専門誌「ANTICANCER RESEARCH」に、15年3月に樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の臨床研究結果について「Cancer Science」に発表された。 当第1四半期(1月~3月)の樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の症例数は約310症例となり、当社設立以降の累計で約9,250症例となった。その結果、第1四半期連結売上高は、症例数が前年同期と比べ増加したことにより2億71百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益△17百万円(前年同期△56百万円)となった。
医療支援事業は、研究機関、医療機関からの細胞加工施設の運営受託及び保守管理サービス、消耗品及び細胞培養関連装置の販売、少額短期保険商品の販売及びCRO事業並びにゲノム診断支援事業等を行っている。当第1四半期連結売上高は、細胞培養関連装置の販売等が順調に推移したことに加え、イメージングCRO事業及び保険事業の売上の拡大により、3億69百万円(前年同期比128.8%増)、利益面ついては、大幅増収となったものの、細胞培養関連装置の販売に係る仕入の増加及び一部連結子会社が立ち上げフェーズにあること等により営業利益△39百万円(前年同期△5百万円)となった。
医薬品事業は、がん治療用再生医療等製品として樹状細胞ワクチンの薬事承認取得に向けた開発体制の整備を強化するとともに、その開発活動を推進している。 15年3月に、再生医療・細胞医療の要素技術である免疫細胞用凍結保存液の製造、販売に関する独占的通常実施権を取得した。当社は、子会社であるテラファーマに再実施権を許諾し、樹状細胞ワクチンを搬送する際に用いる凍結保存液の実用化を図り、薬事承認取得に向けた準備を加速させている。当第1四半期連結には、薬事承認取得に向けた開発活動を推進しており、営業利益は△34百万円(前年同期△38百万円)。
15年12月期連結業績予想は、売上高22億21百万円(前期比19.1%増)、営業利益△3億65百万円(前期△2億93百万円)、経常利益△3億53百万円(同△3億30百万円)、純利益3億81百万円(同△4億02百万円)を見込む。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)