GMが中国事業を増強、18年までに1.7兆円投入=バーラCEO

2015年4月28日 13:43


*13:43JST GMが中国事業を増強、18年までに1.7兆円投入=バーラCEO
米ゼネラル・モーターズ(GM)が中国事業を一段と増強する。上海モーターショー会場でのメディア取材に対し、メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は、2018年までに中国へ140億米ドル(約1兆6670億円)を投じる計画を明らかにした。現地生産能力の増強や新型車の開発を進める。中国市場の長期的な見通しに自信をにじませたという。毎日経済新聞が27日付で伝えた。
中国の新車販売市場には足元で減速感がみられるものの、積極的な投資を持続するスタンス。GMは13年にも、16年までの3年間で中国に110億米ドルを投じると宣言。投入モデル数、生産能力、ディーラー店舗数をいずれも引き上げる方針を示した。しかし、その1年後、中国の新車販売市場は、これまでのハイピッチな成長からの鈍化が目立っている。それでもバーラCEOは、「GM本体の世界規模での成功に、中国は大きな役割を果たしている」と発言。世界自動車販売トップの座の獲得に向けて、中国市場を依然として最重要視している姿勢を強調にした。
その上で、18年までに中国生産能力を500万台に引き上げる目標を明示。今年1年間だけでも、中国合弁会社の生産能力を24%引き上げる計画を明らかにした。
製品ラインナップの増強も急ぐ。中国での3大主力ブランドであるビュイック、シボレー、キャデラックのすべてにおいて、複数の新型車を投入する予定だ。シボレーについては、将来的に10モデル以上を中国投入。35歳以下の若者層の取り込みを強化する。また、キャデラックブランドでは、旗艦モデル「CT6」を上海モーターショーで公開。クロスオーバーの「SRX」とともに、将来的には現地生産を計画していると説明した。
GMが中国に積極攻勢をかける背景には、独フォルクスワーゲン(VW)の存在がある。GMは13年、これまで維持してきた中国販売トップの座をVWに奪われた。その差は1万台だったが、14年は14万台へと拡大している。今年第1四半期はVWを抜き返したものの、中国合弁2社の足元の販売状況をみると、楽観できない状況にあるという。

【亜州IR】《ZN》

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