中国マーケットに過熱感、当局者がリスク警報を出しはじめる
2015年4月24日 10:28
*10:28JST 中国マーケットに過熱感、当局者がリスク警報を出しはじめる
高値圏で推移している中国本土マーケットだが、当局関係者によるリスク喚起や、IPOに伴う需給悪化懸念などが懸念材料として挙がっており、目先は変動が大きくなる展開が予想されている。
23日の上海総合指数は、前日比16.01ポイント(0.36%)高の4414.51ポイントと3日続伸。約7年2カ月ぶりの高値を連日で切り上げた。
売買代金も引き続き高水準。上海と深セン両取引所の合算額は1兆6834億人民元と、20日の最高記録(約1兆8000億人民元)に次ぐ過去2番目の大きさを記録した。
こうしたなか、中国証券監督管理委員会・投資者保護局の趙敏・副局長は23日、新規参入の個人投資家に向けて「株式市場にはリスクがあり、上場企業の価値や需給関係、国家政策などさまざまな要素の影響を受ける」と指摘。「市場に畏敬の念を持つべきで、投資家は十分な勉強、理性的で慎重な姿勢、財力に応じた投資が必要」と注意を促した。
IPOに伴う需給動向も気がかり。中国証券監督管理委員会は23日、新たに25社のIPOを認可。これにより、需給悪化の懸念が再燃しはじめた格好だ。
こうした点を踏まえると、目先は利益確定売りの圧力が強まる恐れがあり、「不安定な動きになりやすい」とみる向きが少なくない。
【亜州IR】《ZN》