ドラギ欧州中銀総裁の信頼感低下
2015年4月20日 13:28
*13:28JST ドラギ欧州中銀総裁の信頼感低下
ドラギ欧州中銀総裁は、ギリシャのユーロ圏離脱を推測するのは時期尚早であり、ユーロ下落を見込んだ取引を行わないように警告している。
しかしながら、米商品先物取引委員会のデータでは、ヘッジファンドや大口投機筋によるユーロ売り持ちポジションは、過去最高水準で推移している。
すなわち、投機筋は、ドラギ欧州中銀総裁の警告を無視して、ユーロ・ドルがパリティー(1ユーロ=1ドル)以下に下落することに賭けている。
ドラギ欧州中銀総裁は、ギリシャがユーロ圏を離脱した場合は、2012年夏のユーロ防衛宣言「ユーロを守るためには何でもする」の第2弾を打ち出す可能性を示唆している。
統一通貨「ユーロ」は、金融政策を一元統轄する欧州中央銀行だけで発足し、財政政策を一元統轄する欧州財務省の設立を待つ段階での片肺飛行が続いている。
ユーロ圏の加盟国脱退という「未踏の領域」で、金融政策が出来ることは限られている、との見方が投機筋の相場観なのかもしれない。《MY》