文明が滅亡しかけた場合、石油無しでの立て直しは可能なのか?

2015年4月17日 07:00

あるAnonymous Coward 曰く、 現代の産業を育成するにはたくさんの石油を必要とした。しかし、隕石の落下のような大惨事が発生した場合、人類は再び産業を立て直すことはできるのだろうか。そのときにはもう石油は残っていないかもしれないのに。人々はよくポスト黙示録的なシナリオを考え出す。しかし、実際にそれが起きた場合、人類は石油なしで文明を再建できるのだろうか。Aeonではこの思考実験に挑戦している(Slashdot)。

 まずエネルギーを精製する必要があるが、ソーラーパネルパネル一つとっても製造には石油が必要になるだろう。車の動力については電気モーター等で代用できるが、鉄や鋼、レンガ、モルタル、セメント、ガラスなどの重要な建築材料を石油という火力無しで作り出すことは難しい。しかし、ブラジルは現在、木炭を使うことで世界九位の鉄鋼生産国になっている。ブラジルの木炭業界で使用される木は専用に栽培されているユーカリだ。この技術は役に立つだろう。また同時に生成される木炭ガスも使える。

 ある程度のことは木材で代用できる可能性が高い。しかし、そうであっても石油なしの産業革命は非常に困難なものとなるだろう。工業化時代から情報化時代といった劇的な発展の可能性は低い。こうした問題のリハーサルには、現在進められている低炭素経済への挑戦をし続けていくことが重要かもしれない。

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