君はモルゲロンズ病を知っているか
2015年4月13日 19:31
あるAnonymous Coward 曰く、 モルゲロンズ(Morgellons、モルジェロンズとも呼ばれる)病と呼ばれる「奇病」が最近ネットでブームらしい。モルゲロンズ病の症状は皮膚の下を寄生虫などが這い回るようなかゆみに襲われ、またその部位をかくと寄生虫や「ナノファイバーみたいな色とりどりの繊維が出てくる」というものだという(GIZMODO)。
実際にはこのような病気の実在は確認されておらず、妄想など精神疾患によるものだとされている。また、ケムトレイルと呼ばれる、「航空機による化学薬品の空中散布」が原因ではないかと主張する者もいるという。
興味深いのは、「ネットによる情報伝搬加速によってモルゲロンズ病に罹患しているという人の数が増えている」という指摘だ。英Wikipediaによると、モルゲロンズ病という名前が作られたのは2002年だったそうで、そこからネットを介してその名前が世界に広まっていったという。「皮膚の下を虫が這い回るような感覚」は精神疾患者に多く見られる症状らしいのだが、この症状を自覚した人がネットで調べてモルゲロンズ病というものを発見して自身の症状をこれだと思い込んだり、また他者からモルゲロンズ病だとの診断を受ける、といったことで「モルゲロンズ病」の名前が広がっていったようだ。
日本語でも「モルゲロンズ病」で検索すると陰謀論と結びついた色々な個人ブログなどが見つかる。日本でもモルゲロンズ病の「患者」は今後増えていくのだろうか。
スラッシュドットのコメントを読む | ITセクション | 変なモノ | インターネット
関連ストーリー:
最近ブームの「ニセ歴史」 2015年04月01日
EM菌が青森県の小中学校で授業で使われる、ただし科学的根拠はなし 2012年07月04日
「査読付き」を名乗る、とてもインチキな学術論文誌 2009年05月05日
歴史に残る偉大な「イカサマ科学」、ベスト7 2008年10月30日