企業物価、前月比で8カ月ぶり上昇―原油価格が底打ち反転
2015年4月13日 19:00
日銀が13日発表した3月の企業物価指数(速報値)は、前月比0.3%上昇、前年同月比では0.7%の上昇となった。昨年4月の消費税増税の影響を除くと前年同月比2.1%の下落で、5カ月連続のマイナスであるが、前月比では0.3%の上昇となった。昨年8月以降続いたマイナスから8カ月ぶりの上昇である。これまで下落を続けてきた原油価格が、底打ちから反転、上昇に転じたためと見られる。
企業物価指数は、企業間で取引きされる財やサービスの価格の動きを示す。3月の指数のうち、消費税増税分を含めた全体の指数を製品別に見ると、前月比押し上げ要因となったのは、石油・石炭製品で、3.4%上昇した。このほか、繊維製品が0.5%、非鉄金属が0.9%、
情報通信機器が0.3%それぞれ上昇した。製材・木製品や農林水産物、情報通信機器などは低下した。
消費税増税分を除いた指数では、ガソリン、軽油、灯油などの石油・石炭製品のほか、電力・都市ガスなどの上昇が押し上げ要因となっている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)