北陸新幹線で行きたいエリア、「石川県」が半数近くで圧倒
2015年4月11日 19:53
3月14日、北陸新幹線が開業した。最速の「かがやき」は、東京―富山間を2時間8分、東京―金沢間を2時間28分で結ぶ。今までより1時間以上短縮され、首都圏と北陸の距離が一気に近づいた。マーケティングリサーチのシーエヌエスが、北陸新幹線が開業した直後の3月16日~20日、首都圏在住で20~75才までの男女にウェブアンケートを実施したところ、「北陸新幹線の開業で北陸への関心が高まった」とする割合は、全体の66%に上った(「とても高まった」18.0%+「やや高まった」47.6%の合計。サンプルは1272人)。関心を高めた主な情報源は、「開業に関するテレビのニュース・ニュースショー」、「開業に伴うテレビの観光番組」で、テレビの影響が大きい。
首都圏の7割近くが「北陸への関心が高まった」としているが、新幹線の利用意向はどのくらいだろうか。アンケートによると、「是非利用したい」が30.8%、「機会があれば利用してみてもいい」が48.3%と、合計8割近くに達している。利用する際の目的は「観光」を挙げる割合が圧倒に高く、81.7%を占めた。
実際に「北陸観光」を計画している割合は、「近々北陸に関する予定である」が3.4%、「現在、北陸観光を計画中である」が4.5%で、「開業に合わせてもう北陸に観光した」(0.8%)を含め8.7%と1割未満にすぎない。が、「具体的計画はないが旅行したいとは思っている」との回答も58.6%と6割近くおり、新幹線の開業が北陸観光を後押ししていることが伺える。
これまで、首都圏と北陸の距離は遠かった。アンケートでは、「北陸のどこにも旅行したことがない」人が38.8%と、4割近くに上った。こうした層も取り込むことができれば、北陸への経済効果は大きいだろう。ちなみに「今後観光で行きたいと思う北陸の県」の1位は「石川県」、2位「富山県」3位「福井県」だった。「最も観光で行きたい県」についても、1位「石川県」(49.8%)が圧倒し、2位の「富山県」(19.4%)、3位の「福井県」(6.4%)を大きく上回った。石川県の中でも金沢の人気は高く、しばらくは石川県の「一人勝ち」状態が続くのかもしれない。(編集担当:北条かや)