【中国の視点】サウジ:原油価格押し上げの準備完了、原油再び上昇
2015年4月9日 08:08
*08:12JST 【中国の視点】サウジ:原油価格押し上げの準備完了、原油再び上昇
NY原油先物は今週に入ってから再び50米ドル(1バレルあたり)の大台を乗せている。その一因について、サウジアラビアのエネルギー相アリ・ヌアイミ氏の発言に関係していると分析されている。
同氏は今週7日、サウジが原油価格を押し上げ用意が出来ていると発言。ただ、石油輸出国機構(OPEC)以外の国が参加することが前提とすることも付け加えた。外電は、エネルギー相の発言について、ロシアやメキシコなど原油輸出国の生産制限を通じて価格を押し上げる方針に賛同する可能性があると報じている。
このほか、原油価格が再び上昇していることについて、米原油在庫が減少する観測や、米景気の回復に伴う原油需要の増加観測も出ている。
ただ、ゴールドマン・サックス証券は最新リポートで、米国の油井が予想以上に減少しているものの、生産量が引き続き拡大していると指摘。米原油市場の需給バランスが均衡するまで、原油価格の低迷がしばらく継続するとの見方を示した。
なお、世界経済の成長低迷が長引いている中、原油価格の方向性は今後もつかみにくいといわれている。その中でサウジなどの発言が引き続き注目される見通しだ。《ZN》