中世の医学書から再現したネギとワインと胆汁から作る薬に極めて強力な殺菌効果が確認される
2015年4月7日 10:00
northern 曰く、 大英図書館が所蔵する10世紀の医学書「Bald's Leechbook」にて紹介されていた薬に、極めて強力な殺菌効果があることが明らかになったそうだ(CNN)。
同書によると、この薬はニンニクと玉ネギまたは西洋ネギとワイン、牛の内臓から採取する胆汁を真ちゅうの容器で醸造し、9日間置いた後に布でこすという製法で作られるという。研究チームがこの製法を忠実に再現して作った薬をメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して適用したところ、従来の抗ブドウ球菌薬に匹敵する効能があることが明らかになったという。さらに、マウスを使った生体実験では従来の抗生剤を使った治療以上の効果が見られたという。
この薬品が効く仕組みは解明できていないとのことだが、今後研究を進め、抗生剤の効かない耐性菌対策に役立てていくという。
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