NYの視点:エコノミストは米Q1のGDP見通し引き下げ、冴えないPCEで
2015年3月31日 07:04
*07:07JST NYの視点:エコノミストは米Q1のGDP見通し引き下げ、冴えないPCEで
全米企業エコノミスト協会(NABE)は本年の経済で3.1%成長見通しを示した。2016年にかけて2.9%へ鈍化すると見ている。消費者物価指数は2015年を0.6%、2016年を2.1%で予想している。一部ではこの見通しが楽観的過ぎるとの意見もある。
米商務省が発表した2月の個人消費支出(PCE)が市場予想を下振れたため、金融機関のエコノミストは米国の第1四半期の国内総生産(GDP)見通しを軒並み引き下げた。米国の経済専門局であるCNBCの調査でエコノミストは成長率を平均で1.4%と、従来の1.8%から引き下げ。“ゼロ”成長の見通しもあった。異例な寒波の影響でマイナス成長に落ち込んだ昨年の1-3月期の経済が「再燃している」と警戒感が強まった。
米2月の個人消費支出(PCE)は前月比0.1%増と、3か月ぶりのプラスに改善したが予想の0.2%増に届かず、インフレ調整後の実質消費支出は0.1%減と予想外に昨年4月以来のマイナスに落ち込んだ。一方で、貯蓄率は5.8%と2012年来で最高に達し、原油安にも関わらず消費者が消費にかなり慎重である姿勢が明らかになった。ただ、多くのエコノミストは第2四半期に成長ペースが大幅に加速、3.5%成長を予想している。第2四半期の成長が果たして6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを正当化するほど強まるかかどうかに注目される。
*米国内総生産(GDP)エコノミスト見通し
■1-3月期
平均1.4%(前回調査1.8%)、レンジ0-2.2%
■4-6月期
平均3.5%、レンジ2.4-3.9%
(CNBC)《KO》