TPP「国益にかなう最善の道追求する」と政府
2015年3月30日 10:56
政府はTPPへの対応についての質問主意書に回答し「環太平洋パートナーシップ協定交渉において衆議院及び参議院の農林水産委員会の決議をしっかりと受け止める」と回答するとともに「守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の道を追求するよう全力で交渉に当たっているところ」と29日までに答えた。
仲里利信衆議院議員(沖縄4区選出)が今月13日に出していた。質問では「自民党のTPP対策委員会が『聖域(5品目)の確保を最優先し、できないと判断した場合は脱退も辞さない』旨決議し、衆参両院の農林水産委員会も『農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること』と決議している。政府はこの決議を今後も堅持していく考えに変わりはないか」とした。
また沖縄でのサトウキビ栽培に関連し、仲里議員が「沖縄県農林水産部は農業への直接影響額が580億円、加工業を含めると1420億円に及ぶと試算している。関連産業まで含めるとその影響額は膨大な値となり、地域経済が成り立たなくなるという最悪の事態まで地元は想定している。政府はこのような事態に陥ってもTPP加盟を強行する考えか」と質すとともに「サトウキビは沖縄の風土・気候に最も適した作物で、離島各地はサトウキビ栽培で生計を立てている。本県経済にとっても必要不可欠な作物であると認識するがどうか」などと質した。
これに政府は「さとうきびについては台風常襲地帯である沖縄県における農業の基幹作物であり、離島地域においては、これを原料として使用する製糖業等の関連産業も含めて地域の雇用や経済を支える重要な作物であると認識している。特に南大東島及び北大東島を始め離島地域においては地域社会を担う重要な役割を果たしていると認識している」と答えた。(編集担当:森高龍二)