JAXA、木星の高速自転が引き起こすオーロラ爆発を観測

2015年3月26日 15:18

 JAXA(宇宙航空研究開発機構)の木村智樹研究員らによる研究グループは、惑星分光観測衛星「ひさき」による木星の長時間連続観測によって、オーロラの突発的増光(オーロラ爆発)を捉え、この現象が木星自身の高速自転によって引き起こされることを世界で初めて示した。

 木星は地球の1000倍以上もの強い磁場を持っており、木星の衛星イオからは、平均すると毎秒約1トンのプラズマが放出され続けている。

 今回の研究では、惑星分光観測衛星「ひさき」によって太陽風が静かなときも木星のオーロラが突然明るくなるオーロラ爆発が起きていることを観測し、オーロラ爆発は木星の磁力と高速自転によって引き起こされていることを明らかにした。

 また、ハッブル宇宙望遠鏡で得た木星のオーロラの詳細な撮像データから、木星のオーロラ爆発は木星磁気圏の全体が急速に活性化して起きている可能性が高いことがわかった。

 なお、この内容は「Geophysical Research Letters」に掲載される。

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