中国:珠海で密入国者11人を摘発、人手不足が背景に
2015年3月19日 08:58
*08:58JST 中国:珠海で密入国者11人を摘発、人手不足が背景に
中国では春節(旧正月)明けの人手不足を解消するために、一部企業で不法滞在の外国人労働者を雇い入れるケースが出ている。こうしたなか、広東省珠海市で14日午前、外国籍の密入国者11人が摘発された。広東省珠海公安辺支隊が警備中に、大型バスで市内に入ったところを拘束した。複数の中国メディアが17日付で報じた。
国籍や性別は未公表。いずれも旅券は所持していなかった。うち最年少者は19歳だった。この11人は就労を目的に中国に密入国したという。仲介業者に1人当たり1100人民元(約2万1392円)を支払い、長距離バスで17時間かけて、珠海市にやってきたとされる。
沿岸地域の治安を取り締まる珠海公安辺支隊は年初からこれまでに、密入国者と幇助者96人を逮捕している。うち不法滞在者は56人となっている。
広東省など沿岸地域の都市は例年、年末年始にかけて、深刻な人手不足に見舞われる。出稼ぎ労働者が一斉に帰省するためだ。内陸部の経済発展にともない、最近ではそのまま元の職場に戻らないケースも多い。これに目をつけた違法なブローカーが高額な手数料を徴収し、不法滞在の外国人労働者を建設現場や飲食店などに派遣している例が後を絶たない。
【亜州IR】《ZN》