リファクタリングしてもコードの質は改善されないという実験結果

2015年3月5日 20:12

eggy 曰く、 ソースコード中の記述を整理したり、変数名や関数名を分かりやすく書き換えることはリファクタリングと呼ばれているが、実験の結果、リファクタリングを行ったとしてもコードの質が格段に良くなるものでもないことが分かったそうだ(ITWorldSlashdot)。

 調査を行ったのはスリランカの研究チーム。リファクタリングによりソフトウェアの品質が外部的・内部的にどれほど向上するのかを調べたそうだ。実験には、オンラインドキュメント評価のスケジューリングおよび管理を行う小規模のアプリケーション(4,500行ほどのC#コード)が用いられ、10個の一般的なリファクタリング技術が適用された。

 実験の結果、実際の統計では大きな差はみられなかったもの、参加者らの採点によればリファクタリングされたコードの方が解析性が劣り、コードのバグ修正と実行にはより時間がかかるようになったという。また、リファクタリングしたからといってリソース使用量が減るという結果も得られなかったという。唯一、リファクタリングすることの利点として保守性指数が僅かに高かったものの、品質を測るほかの内部測定では、リファクタリングしたからといってパフォーマンスが上がるわけでもないことが分かったとのこと。

 小規模のアプリケーションを用いた実験であるため、この結果に対する懐疑的な見方もあるだろうが、リファクタリングが嫌だと感じている人にとっては、わざわざリファクタリングしないことの十分な理由となるだろうとのこと。

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