岡山大、一番奥の歯は噛み合わせに大きな影響を与えることを明らかに
2015年3月5日 21:04
岡山大学の森田学教授・大森智栄大学院生らによる研究グループは、12歳臼歯(最も奥に生える歯)の生え方に異常がある大学生は、かみ合わせの異常が多いことを明らかにした。
一番奥の歯は12歳頃に生えるため12歳臼歯と呼ばれているが、これまでの研究で、18~19歳の大学生でも正常に生えていないケースが10%程度いることが分かっている。
今回の研究では、18〜19歳の大学生2205人を対象に調査を行ったところ、12歳臼歯が1本以上生えていない者は18人(0.9%)、生える方向・位置が正常でない者は240人(12.4%)いることが分かった。さらに、12歳臼歯の生え方に異常(まったく生えていない・正常に生えていない)があることで、「かみ合わせの異常」が男性で3.9倍、女性で3.2倍増えることも明らかになった。
今後は、幼少期にかみ合わせを正常にすることで、適正な時期・場所に歯が生えるようにできると期待されている。
なお、この内容は「口腔衛生学会雑誌」に掲載された。