三菱日立パワーシステムズ、インド向け超臨界圧石炭焚きボイラー2基を受注
2015年3月4日 23:22
三菱日立パワーシステムズは4日、インドの合弁会社L&T-MHPSボイラー社が、インド国営火力発電公社が新設する、タンダ超臨界圧石炭火力発電所1、2号機向け出力各66万キロワットの超臨界圧ボイラー2基を受注したと発表した。運転開始は1号機が2018年7月、2号機が2019年1月の予定。これにより、インド向け超臨界圧ボイラーの受注累計は11基となる。
今回の超臨界圧ボイラー2基は、三菱日立パワーシステムズとインド建設・重機最大手のラーセン・アンド・トウブロとの合弁会社であるL&T-MHPSボイラー社が製作・供給から現地据付・試運転まで担当。三菱日立パワーシステムズは、大型ボイラー2基の中核となる耐圧部をL&T-MHPSボイラー社に供給する。
発電所は、インド国営火力発電公社がインド北部のウッタル・プラデシュ州タンダ地区に建設するもので、運転開始後は、増大する地域の電力需要を支えることとなる。
インド国営火力発電公社は、国内発電シェア約25パーセントを占めるインド最大の電力事業者。1975年の設立で、火力発電の建設・運営・コンサルティングなどのほか、水力発電の開発なども手掛けている。
インドでは、経済発展に伴う電力需要の急増により、電力の需給ギャップが顕在化しており、一部の地域では電力不足が深刻化している。そのため、大規模な電源開発計画が次々に打ち上げられている。今回のプロジェクトもその一環。
三菱日立パワーシステムズは、高い発電効率を実現するとともに、CO2排出量も抑制する超臨界圧および超々臨界圧石炭火力発電分野で豊富な実績を有している。今後も、この優れた技術を活用して、石炭火力発電設備の需要増加が期待されるインドをはじめとする広範な国・地域で、電力の安定供給と環境負荷の低減に貢献していく考えだ。(記事:宮野 浩・記事一覧を見る)