ドコモ、5Gの実験で4.5Gbpsの超高速通信に成功 東京五輪までに実用化目指す
2015年3月3日 13:30
NTTドコモは2日、第5世代移動通信方式(5G)の屋外実験で、15GHz帯の高周波数帯を使って受信時の速度が4.5Gbps以上になるデータ通信に成功したと発表した。
これまで6GHz以上の高周波数帯の電波は、減衰が大きくなり遠くまで電波が届きにくいことから、移動通信サービスでの利用が難しいとされてきた。
同社は、5Gに関する実験協力を世界の主要ベンダーと進めている。今回の実験は5Gがめざす性能を実現する第一段階の実験で、エリクソンと共同で行われた。また、さらに高い周波帯であるミリ波を活用した5Gの移動通信を実現する「ビーム追従機能」の検証のため、ノキアネットワークスとの屋内実験では、2014年12月に70GHz帯を用いて受信時2Gbps以上のデータ通信にもすでに成功している。
同社は、今後さらに5Gの研究開発に取り組んでいく。そのために、同社はすでにAlcatel-Lucent、エリクソン、富士通、NEC、ノキアネットワークス、Samsungの6社と5Gに関する実験協力を合意しているが、今後はミリ波帯でのさらなる通信性能の改善や6GHz未満の周波数帯の活用についての検証を進めるため、さらに、三菱電機、ファーウェイと新たな協力について合意し、計8社と5Gの実験を推進していく。
そして、2020年7月に開催予定の東京オリンピック・パラリンピックまでに、モバイル環境で競技ハイライトの臨場感のある超高精細映像や複数の角度から視聴ができるマルチビュー映像を楽しめるようにするなど、最先端の通信ネットワークを提供することを目指すとしている。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る)