中国の利下げで通貨安競争が新局面、米国の対応に注目

2015年3月2日 14:46


*14:46JST 中国の利下げで通貨安競争が新局面、米国の対応に注目
3月に入り、世界的な通貨安戦争が新たなステージに突入した。欧州中央銀行(ECB)は債券の買い取りを開始。中国も昨年11月に続き、追加の利下げに踏み切った。こうしたなか、米国の対応が注目されている。
2月は、中国が預金準備率を引き下げたのをはじめ、イスラエル、インドネシア、スイス、オーストラリア、ヨルダン、トルコ、デンマーク、インドが金融政策を緩和。今年に入り、金融政策スタンスを緩和した国・地域は20に及ぶ。
なかでも、中国が3月1日付で政策金利を引き下げたことは新たなトピック(発表は2月28日)。これにより、中国も通貨安戦争に本格参入したとの見方が強まった。こうした状況の下、米ドルの上昇ペースが加速することが想定されるが、米当局が今後、どのように対応するのかが注目される。
これまで米ドルの推移に言及することが少なかった米連邦準備制度理事会(FRB)は、このところその態度が変わりつつある様子。1月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録には、米ドル高による輸出への影響が明示されている。米国経済に対する貿易の寄与度はそれほど大きくないため、米ドル高による輸出への影響に過度の懸念がないものの、世界的な金融緩和に対して、米国がどう対応するのか、今月のFOMCに関心が寄せられている。

【亜州IR】《ZN》

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