ドコモ、国内最速の「次世代LTE」サービスを開始
2015年3月1日 23:43
今の携帯電話業界では、かつて主流であった通信規格「3G」をより高速化された通信規格「LTE」が主流となっている。出始めこそはその名称にあまり馴染みのない人も多かったが、今では携帯電話を所有している人の多くがその「LTE」という名称を知っており、またその内容を理解しているのではないだろうか。
そうして「LTE」が通信規格の主流となった今、NTTドコモ<9437>がその「LTE」をさらに高速化させた通信方式「LTE-Advanced(アドバンスト)」を使用した受信時最大225メガビットの通信サービスを3月27日より開始するとの発表を行った。
この「LTE-Advanced」は国際標準の第4世代(4G)の通信規格として開発されたものであり、無線通信の商用サービスとしては国内最速だ。今後NTTドコモは「LTE-Advanced」の通信サービスを22都道府県の都市部からスタートさせ、2015年度に順次全国の主要都市部に拡大していくとしている。サービス提供開始当初は「LTE-Advanced」を利用するためにはWi-Fi(無線LAN)ルーターが必要となるが、15年度中には「LTE-Advanced」に対応したスマートフォン(多機能携携帯電話)を発売するとしている。
国内最速となる「LTE-Advanced」は、複数の周波数帯を束ねる「キャリアアグリゲーション(CA)」という技術、また複数の電波を同時に処理する基地局制御技術などの導入により実現することとなった。これらの技術により、通信量が集中するエリアでも安定的な高速通信が可能になるという。「LTE-Advanced」は受信時最大225メガビット、送信時最大50メガビットで、NTTドコモはこの「LTE-Advanced」を次世代の「LTE」と位置付け「PREMIUM 4G」と名付けており、15年度内には300メガビットにまで高めたいとしている。
「LTE-Advanced」の対応端末は、発売中の「Wi-Fi STATION HW-02G」と3月に発売予定の「Wi-Fi STATION L-01G」のみの2種類で、今後対応スマートフォンを発売し拡大していきたいとしている。
さらにNTTドコモは16年度には300メガビット超にまで引き上げたい考えだが、「LTE-Advanced」が目標として掲げている最大1ギガビットの提供開始時期については、利用可能になるよう準備していくが、現時点では未定としている。(編集担当:滝川幸平)